17日間の展覧会が終わった。
芳名帳の人数を数えたら542人のサインがあった・・・すごい。
最後の3日間なんかあまりの人の多さに圧倒され、いろんな人と話すのでてんてこ舞いだった。
オープンにいろんな人に見てもらいたいという思いがかなってすごくうれしかった。
近所の人たちが通りすがりにふらりと入ってきてくれたり、ウェブを見てきてくれたり、
新しい友達ができたし、この BOOK cafe を見て来てくれた人たちの間では
鈴木の親方なんかちょっとしたスターだった。
親方は毎晩お客さんたちに型の制作について説明してくれて
それをみんなが真剣に聞いて、すごくいい雰囲気が展覧会場に充満していた。
気がついたらいつの間にかこのページも700人以上が尋ねてきてくれていて
ここに参加させてもらって本当によかったと思う。
ここ BOOK cafe を見てくれている方たちと展覧会に来てくれた方たちにも
心からお礼を申し上げたい。本当にありがとうございました。

会期中ありがたいことに、たくさんのオーダーをいただいたので
きょうからまた仙台の友人の工房で吹きガラスの作品制作に出かけます。
帰ってきたら「鈴木さんと僕」の最終節を書くつもりですのでまた時々のぞいてみてください。
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狩野智宏 PROFILE
グラスアートクラス代官山主宰
1980年  和光大学人文学部芸術学科日本画専攻卒業
1986年  ガラス制作開始
1992年  東京ガラス工芸研究所卒業
1993年  米国/シアトル、ピルチャックグラススクール奨学金を受け留学
1995年  「狩野グラススタジオ」設立
       「GLASS ART CLASS DAIKANYAMA」設立
1999年〜 東京国際ガラス学院非常勤講師
麻布周辺は一昔前、ものづくりの町だったらしい 
近所には石工の親方や、木型職人さん、挽き物工場がある。
普段ぼくは、粘土で原型を作っているのだが、
ご近所の木型職人さんから話を聞くうち今回は、新しい試みとして 
木型を原型にして作品を作ってみることにした。
ここで原型作りを手伝ってくれている木型職人の鈴木さんを紹介したい。
彼は、家が精密木型製作の会社をしており、そこの二代目。
とは言えご本人は御歳81歳戌年。
旋盤を操り0.1ミリの世界をその手から生み出す熟練工である。
現在40歳以上の方はご記憶と思うが、ダイヤル式の黒い電話機、
その原型を作られた方だ。
その狭くてグレートな小宇宙を堪能してほしい。

写真提供:アンティーク電話機コレクター
     永江直樹